- 備蓄品の内容と量
- 備蓄品をムダにしない方法
- 備蓄品の保管場所
備蓄品って、何をどのくらい用意していれば良いの?
何を、何日分、どこに、どうやって備蓄していけば良いか、わかりやすく説明しますね。
災害発生時は、電気やガス、水道といったライフラインがストップするため、「いつも通りの生活」ができなくなります。
私が小学校2年生の時に経験した阪神淡路大震災では、以下の期間ライフラインが止まりました。
東日本大震災では、沿岸部へ支援物資が届いたのは、災害から1週間経った後でした。
避難所へ行けたとしても、収容人数の上限や、プライバシー、衛生上の問題などから、『在宅避難』を選ぶ人が多く、内閣府からも推奨されています。
災害への備えは、発生時だけでなく、その後の非日常の生活を生き抜くために必要です。
備蓄品は後に紹介する『ローリングストック法』を使えば、ムダなく用意できるので、必ず実践してください。
防災グッズには、
外出中の被災を想定した『防災ポーチ』
自宅から避難する際に必要な『持ち出し用防災グッズ』
被災後の自宅避難時に必要な『備蓄品』
に分けて準備することが必要です。
ここでは、3つ目の『備蓄品』についてご紹介します。
準備できていないものがあれば、必ずチェックしてください!
災害時の防災備蓄品リスト
備蓄品は、災害発生から支援物資が届くまでの間を生き抜くために必要なものです。
行政では、『支援物資を3日以内に届ける』ことを目標に各地で備えられていますが、東日本大震災では1週間届かない地区もありました。
そのため、備蓄品は最低3日分、可能であれば7日分を備えましょう。
全世帯共通|防災備蓄品リスト
保存水 | 1人1日3ℓ×3~7日分 |
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非常食 | 3~7日分 |
簡易トイレ | 1人1日5回×3~7日分 |
トイレットペーパー | 1人1つ |
ウェットティッシュ | 1人1個 |
除菌シート | 1人1個 |
モバイルバッテリー | 1人1個 |
防災ラジオ | 1家に1つ |
ランタン | 1家に2つ |
歯磨きシート | 1人1個 |
水なしシャンプー | 1家に1~2つ |
ウォーターバック | 1人2~3ℓ入るもの |
リアカー | 1家に1つ |
カセットコンロとボンベ | 1家に1つ、ボンベ3本 |
救急セット | 常備薬含む |
スリッパ | 1人1つ |
サランラップ | 1家に1本 |
クーラーボックス | 1家に1つ |
保存水は、普段からご家庭でよく水を飲む方は、後に紹介する『ローリングストック法』を使えば普通の水でもOKです。
ウォーターサーバーを利用している方は、そのまま保存水として備蓄ができます。
我が家は日ごろから1タンク予備を残して注文しています。
非常食も、乾物や缶詰など日持ちするものは必ず1セットずつ備蓄しましょう。
カセットコンロとお鍋があればお米は焚けますが、洗い物ができません。災害時は水をそそぐだけでできる『尾西のアルファ米』がオススメです。
大震災のあとは家じゅうガラス片だらけになる可能性があります。
普段から厚底のスリッパを履くようにし、寝る時にも必ず近くに置いて寝てください。
赤ちゃんがいる世帯版|防災備蓄品追加リスト
液体ミルク | 3~7日分 |
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使い捨て哺乳瓶 | 3~7日分 |
離乳食(使い捨てスプーンも) | 3~7日分 |
おむつ | 1パック |
防臭袋 | 1箱 |
おしりふき | 2パック |
ガーゼ(歯磨き用) | 5枚程度 |
紙コップ | 小さいものを30個程度 |
災害時に一番困るのが、紙おむつとミルクです。
災害後、1週間救援物資が届かなくても、小さな我が子を守るための備蓄が必要です。
おむつは1パック予備を残した状態で新しいものを買うようにしましょう。
新生児期は特に成長が早くサイズアウトしがちなので、見極めが肝心です。
そして、水も電気もガスも止まってしまうと、哺乳ビンを洗うこともできません。
使い捨て哺乳瓶がない時は、紙コップを使いましょう。
不衛生な哺乳ビンを使って病気になるよりは、と気持ちを切り替えてください。
また、電気やガスがない状況でも赤ちゃんにミルクをあげられるよう、液体ミルクを備蓄しましょう。
普段からお出かけ時には液体ミルクを使うようにしておくと、非常時にも赤ちゃんが安心して飲めますよ。
そして、完全母乳育児のママさんも、必ずミルクは備えてくださいね!
災害時のストレスや食料不足から、急に母乳が出なくなることもありますから。。
女性版|防災備蓄品 追加リスト
生理用品 | 1周期分 |
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防臭袋 | 1箱 |
スキンケア用品 | ストックがきれないように |
ビタミンサプリ | 1ヵ月分 |
女性の方は、生理用品のストックは大丈夫だと思います。
スキンケア用品(化粧水など)も大丈夫ですよね。
ただ、ライフラインが途絶えると、メイクを落とすための水がないので、メイク落としシートがあると良いですよ。
そしてビタミンサプリ。
災害時は栄養不足に陥りがちです。
女性は特に、栄養バランスの崩れから、ホルモンバランスに影響を及ぼすことも考えられます。
大切な身体を守るために、普段は飲まない方でも、1ヵ月分程度備えておきましょう。
高齢者版|防災備蓄品 追加リスト
常備薬 | 毎日飲む薬は余分にもらっておきましょう |
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老眼鏡・めがね | 災害時用に予備を用意しましょう |
成人用おむつ | 1日5回×7日分 |
入れ歯洗浄シート | 水のいらないシートタイプを用意してください |
不要な方もいらっしゃるかと思いますので、ご自身にあったものをチェックしてください。
特に、老眼鏡やめがねは、日ごろからよく置き場所を忘れてしまいませんか?
地震のあとなど、家の中がグチャグチャになるとよけいに見つかりません。
持ち出し用防災グッズに予備のめがねを入れておくと、自宅避難時にも使えて安心です。
備蓄品をムダにしない『ローリングストック法』
いきなり『ローリングストック法』と聞くと、身構えてしまいますよね。
でも、多くのママさん達がすでに取り入れていると思いますよ?
ローリングストック法とは
簡単に言えば、 『余分に買って、使ったら、使った分だけ買い足す』ことです。
ね、簡単でしょ?
特にsaleの時にまとめ買い~というのは、主婦の方ならやっていますよね?
ただ、次に買う時に『もぅなくなりそうだから買う』のではなく、
『ストックに手をつけないように買う』ことを意識してください。
日ごろからそのサイクルを保つと、万が一買い忘れがあっても助かりますしね。
ローリングストック法で備蓄するのに適したもの
では、実際にどういったものが『ローリングストック法』に適しているのかを挙げていきますね!
- トイレットペーパー
- ウェットティッシュ
- ガスボンベ
- ゴミ袋
- 缶詰(シーチキンやひじき、豆、パイン等)
- 乾物(ワカメやのり)
- パスタ
- フリーズドライ食品
- カップラーメン
- 調味料
赤ちゃんがいるご家庭だと
- (液体)ミルク
- おしりふき
- おむつ
そんなのストックしておく場所がないわ!と思うかもしれませんが、トイレットペーパー以外なら、意外とリュック1つでおさまりますよ?
防災備蓄品の選び方
ローリングストック法を使えば、普段の生活が災害への備えにもなることがおわかりいただけたと思います。
ただ、何点か備蓄品を選ぶ際に注意してほしいものがあるので、ご紹介していきます。
非常食
- アレルギー対応食品かどうか確認する
- 1度は必ず食べておく
- ドロップなどのお菓子も多めに準備する
- ビタミン系サプリも備蓄する
食べ物は、基本的にはローリングストック法で備蓄すれば大丈夫です。
ただし、ライフラインが途絶えた間のことを考え、水だけでお米ができるアルファ米やフリーズドライ食品は多めに備蓄してください。
災害時は栄養不足に陥りがちなので、ビタミン系サプリも備蓄しましょう。
また、災害時には大きなストレスを抱えますので、甘いものがあると心が落ち着きます。
サクラドロップスにも防災用があったので、我が家は2缶備えています。
\東日本大震災のとき、尾西の五目ごはんに救われました/
保存水
- ウォーターサーバーはそのまま保存水になる
- 1人1日3ℓ×7日分を備える
冒頭でもお見せしましたが、阪神淡路大震災の時、ライフライン復旧にかかった日数はこちらです。
そう、水道が一番遅いんです。
東日本大震災の時も、水道は9割復旧するのに24日間かかりました。
水道が止まっている間、私の地区では給水車が来てくれ、タンクに水を入れてもらいました。
ただ、災害後の復旧にどれだけかかるか、支援はいつ届くのかは未知の世界です。
自分や家族の命を守るためにも、1日3ℓ×7日分の水を備蓄してください。
我が家は4人家族なので、3ℓ×7日×4人=84ℓ、つまり、2リットルのペットボトルが42本必要です。
クローゼットや納戸の奥などを利用して、部屋のあちこちに備蓄しています。
\500mLボトルもあると飲みやすくて便利です/
\給水タンクを運ぶ際、キャリーがないと地獄;/
簡易トイレ
- 災害時の公共トイレは悲惨
- 1人1日5回×7日分は最低備える
- BOSの防臭袋が一番匂わない
上下水道が止まっている中で、トイレはどうするかわかりますか?
被災地後の生活で一番つらいのがトイレです。
公共のトイレは汚物であふれかえり、自宅のトイレも流す事ができません。
そんな中でトイレを極力がまんするようになり、膀胱炎になる人が後を絶ちませんでした。
災害後であれ、生きるためには食べて、飲んで、出さなければなりません。
極力ストレスをためないためにも、簡易トイレの準備は多めにしておきましょう。
\被災地でも「全くにおわない」と評判です/
ポータブル電源(モバイルバッテリー)
- 携帯以外の家電製品が使える
- 災害時にも最低限の電力を確保できる
私達の生活は、電気なくして成り立ちません。
なので、電気の復旧が最優先で進められます。
前段のリストでは「モバイルバッテリー」と書きましたが、ポータブル電源があると、お湯を沸かすことができます。
カップ麺を食べられるし、電子レンジで哺乳瓶の消毒もできます。
真冬には、電気毛布で暖をとることもできるんです。
蓄電池を買うよりよっぽど手ごろに安心を手に入れることができますよ。
それでも高価でいらないと思う方は、最低限モバイルバッテリーは用意しましょう。
\極寒の冬、災害が起きたら電気なしでしのげますか?/
防災備蓄品の保管場所
最後に、備蓄品の保管場所についてお話します。
備蓄品は、1カ所にまとめて置くのではなく、分散させて保管するようにしてください。
だって、台風や津波で1階が浸水してしまったら、1階においた備蓄品は使えなくなりますよ?
逆に地震などで自宅が半壊した場合、玄関付近に備蓄品があると、避難所へ持ち出しやすくなります。
災害後どのような状況になるかはわからないので、リスク分散をしておきましょう。
まとめ|災害後の生活を想定した備蓄品とは
備蓄品は、基本的に災害後の自宅での生活を想定して用意します。
一方で、自宅の一部が倒壊したなどにより避難所生活を強いられた場合でも、自宅の備蓄品を取りに戻ることができる場合があります。
そのためにも、備蓄品の置き場所は分散させておくことが大切です。
『自宅避難のための備蓄』だけでなく、『避難所生活を快適にするための備蓄』にもなり得るので、荷物運び用のキャリーは必ず備えておいてください。
ただし、阪神淡路大震災の時、避難先から自宅へ荷物をとりに行ったきり帰らぬ人となった方が多くいます。
備蓄品をとりに戻るときは、十分余震がおさまった後、必ず複数名で行動してください。
基本的には、避難所での生活を想定したものは、『持ち出し用防災グッズ』と言い、別で準備する必要があります。
いつ来るかわからない災害にしっかり備えて、安心の日常を送りましょう。
\避難所生活で必要なもののリストを作りました/