- 避難所と避難場所の違い
- 避難先の調べ方
- 外出時の避難先
避難所も避難場所も一緒じゃないの?
まったく違うので、避難先を間違えると大変ですよ!
突然ですが、問題です。
今、震度6強の地震が発生しました。
- 地域で火事が相次いで発生している
- 2階の床がぬけてしまった
こんな時、あなたはどこへ避難すれば良いかわかりますか?
答えは①と②で違います。
災害時にパニックを起こさない為にも、正しい防災知識を身につけてください。
- 小学校2年生の時に阪神淡路大震災を経験
- 社会人1年目で東日本大震災を経験
避難所と避難場所の違い
さっそくですが、冒頭の問題の答えを発表します。
- 『避難場所』
- 『避難所』
あっていましたか?
それぞれの役割の違いを詳しくご紹介していきます。
避難所(指定避難所)
- 災害の危険性があり避難した住民等が、災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在できる
- 災害により自宅へ戻れなくなった住民等が一時的に滞在できる
- 水や食料などの備蓄品がある
- 災害発生から約2週間程度設置される
指定避難所は、各市町村長が決めているので、必ずお住まいのHP等にて確認しておいてください。
指定避難所では、住民の滞在を目的としているため、水や食料などの備蓄品があります。
一定期間の避難が必要な場合は、備蓄品のある避難所へ向かいましょう。
学校、体育館、公民館など
避難場所(指定緊急避難場所)
- 災害の危険から命を守るために緊急的に避難する場所
- 水や食料などの備蓄品がない
避難場所は、次の8つの災害種別ごとに指定されています。
- 洪水
- 崖崩れ、土石流及び地滑り
- 高潮
- 地震
- 津波
- 大規模な火事
- 内水氾濫
- 火山現象
指定緊急避難場所についても、市町村長が決定するのですが、国土地理院のウェブ地図上でも確認が可能です。
また、避難所とは違い、避難生活を想定していないため、基本的には備蓄品はありません。
そのため、避難時には各自で準備する必要があります。
学校のグラウンド、駐車場、広い公園、安全な構造で堅牢な建物
避難所と避難場所の探し方
前述した通り、避難所と避難場所は各地町村長が決定するため、一概に「学校に行けば安心!」とは言えません。
もしもの時に慌てないよう、事前に確認しておきましょう。
各都道府県の避難所・避難場所の詳細ページ
各都道府県の避難所・避難場所の詳細ページへのリンクをまとめました。
都道府県でまとめページがない場合は、NTTタウンページ㈱等のページへリンクさせています。
北海道 | 北海道 |
---|---|
東北地方 | 青森/岩手/宮城/秋田/山形/福島 |
中部地方 | 新潟/富山/石川/福井/山梨/長野/岐阜/静岡/愛知 |
関東地方 | 茨城/栃木/群馬/埼玉/千葉/東京/神奈川 |
近畿地方 | 三重/滋賀/京都/大阪/兵庫/奈良/和歌山 |
中国地方 | 鳥取/島根/岡山/広島/山口 |
四国地方 | 徳島/香川/愛媛/高知 |
九州地方 | 福岡/佐賀/長崎/熊本/大分/宮崎/鹿児島/沖縄 |
アプリで探す
アプリを事前にインストールしておくと、災害時に慌てず次の行動を決める判断材料になります。
次に紹介する2つのアプリは、位置情報をオンにしておけば、現在地の災害や避難情報を通知してくれるので、外出先でも役立ちます。
Yahoo!防災速報
- 地震、津波、豪雨など、ほとんどの災害に対応
- ハザードマップも掲載
- プッシュ通知を細かく設定できる
- タイムラインがわかりやすい
- 指定した3ヵ所+現在地の災害情報の通知や表示が可能
- 国民保護情報も表示(大規模なテロなど)
様々な防災情報を迅速に受け取れます。
最大3地域の速報通知を受け取れるため、自宅や勤め先、実家や子どもの通学先など、必要に応じて複数登録が可能です。
また、災害に応じた避難場所の検索もできるため、もしもの時にもすばやく行動ができます。
NHK ニュース・防災
- 避難勧告やLIVE配信に対応
- 地震、津波、火山噴火などの災害情報も掲載
- 指定した3ヵ所+現在地の災害情報の通知や表示が可能
- NHKならではの信頼のおける情報配信
NHKが提供する公式ニュースアプリです。
災害時には真っ先にNHKから情報を得る、という方も多いですよね。
平時から天気予報や政治、スポーツ関連情報を得る事ができ、災害時にもいち早く正確な情報を得ることができます。
サクサク動いて操作もしやすく、災害情報の更新も早いです。
帰宅困難者は避難所を利用できない
東日本大震災の時、私は帰宅困難者になりました。
幸いにも、被災時は職場内にいた為、そのまま職場で一夜を明かしました。
場所にもよりますが、避難所は地域住民のための場所であることが多く、帰宅困難者を受け入れてくれない可能性が高いです。
ですが、もし、外出先で災害にあった場合はどこへ行けば良いのでしょう。
答えは、「一時滞在施設、帰宅困難者支援施設」です(呼び方は自治体によって異なります)。
一方で、小さなお子さんがいる場合などの理由で、徒歩での帰宅をする方を支援するためには「災害時帰宅支援ステーション」があります。
それぞれ詳しく解説しますね。
一時滞在施設、帰宅困難者支援施設とは
- 帰宅困難者等を一時的に受け入れる施設のこと
- 災害発生から72時間(最大3日間)設置
自宅が遠距離にあること等の理由で帰宅困難となった人を一時的に受け入れてくれます。
食料、水、毛布又はブランケット、トイレ、休憩場所、防災情報などを提供してくれ、集会場、庁舎やオフィスビルのエントランスホール、ホテルの宴会場、学校などが対象施設となります。
ただし、全ての施設で受け入れてくれるわけではないので、注意が必要です。
災害時帰宅支援ステーションとは
- 帰宅困難者の徒歩帰宅を支援する施設のこと
- 協定を結んだ地方公共団体から要請を受けた時に設置
災害時、救急・救助活動が落ち着いた後に帰宅困難者の徒歩帰宅を支援することを目的に設置されます。
水道水やトイレ、帰宅支援情報などの提供にとどまり、コンビニエンスストア、ファミリーレストラン、ガソリンスタンド、都立学校などが対象施設となります。
ただし、こちらも協定を結んだ施設のみが対象なため、必ず確認した上で利用しましょう。
まとめ|避難所と避難場所の違い
- 災害の危険性があり避難した住民等が、災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在できる
- 災害により自宅へ戻れなくなった住民等が一時的に滞在できる
- 水や食料などの備蓄品がある
- 災害発生から約2週間程度設置
- 災害の危険から命を守るために緊急的に避難する場所
- 8つの災害種別によって場所が違う
- 水や食料などの備蓄品がない
(指定緊急)避難場所は、災害の種類によって避難先が異なるので注意が必要です。
大きな震災や津波、土砂崩れなどで、家での生活が困難だと判断した場合は(指定)避難所へ急いでください。
土地が低い面に自宅がある方や、河川の近くに住まわれている方は、大型台風や集中豪雨が接近している場合、早めに『避難所』へ避難しましょう。
また、外出先で震災にみまわれると、帰宅困難になる場合があります。
その時は多くの場合、避難所の利用ができません。
帰宅困難者は、
- 外出先で一時的に避難する場合
➡ 一時滞在施設、帰宅困難者支援施設 - 災害が落ち着いてから徒歩帰宅する場合
➡災害時帰宅支援ステーション
を活用してください。
外出先での避難先を調べるには、『Yahoo!防災速報』や『NHK ニュース・防災』の活用が便利です。
自然災害をカンペキに予想することはできません。
避難する際には、「どうせすぐ帰れる」と楽観視せず、避難生活の長期化を想定して避難するようにしましょう。