- 今すぐできる防災対策
- 具体的な災害の備え方
防災の日だし、災害に備えようと思うけど、具体的に何をすれば良いのかしら?
具体的にやるべきことを7つご紹介します。
日本は世界有数の地震国です。
国土交通省によると、1995年(平成7年)から2004年(平成16年)におけるマグニチュード6.0以上の地震回数は、日本が全世界の22.2%を占めています。
国土面積は全世界のたった0.25%しかないにもかかわらず、です。
株式会社マクロミルの防災に関する調査(2019年7月実施)によると、最も多くの人が行っている備えは、「避難場所や避難所の確認」と「日用品・水・食料品などの備蓄」でいずれも47%でした。
少ないと思いませんか?
地震や台風、津波への不安はあるものの、何をすれば良いかがわからない、という方は少なくありません。
1人でも多くの方に災害に備えてほしいから。
2度の震災経験者が、今すぐできる防災対策をご紹介します。
- 小学校2年生の時に阪神淡路大震災を経験
- 社会人1年目で東日本大震災を経験
防災の日にすべき7つのこと
防災の日は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんで制定されました。
防災の日には、国民一人一人が災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備するための日です。
ここでは、誰にでも簡単にできる防災対策を7つ紹介します。
どうか他人事にせず、しっかり防災と向き合ってください。
防災意識を高める
想像してみてください。
もし、今大きな地震が起きたら、あなたは自分で自分の命を守る行動がとれますか?
地震はいつ起こるかわかりません。
家にいる時?職場にいる時?車を運転している時?
その時あなたはどうしますか?
イメージすることが、防災対策の第一歩です。
イメージができたら、ハザードマップで、予想される災害地点や避難経路を確認してください。
ハザードマップは地域ごとに異なりますので、『〇〇市 ハザードマップ』で検索しましょう。
災害時に携帯電話が使えない可能性があるため、印刷して持ち歩くようにしてください。
家の中の安全対策をする
私の友人は、阪神淡路大震災の前までは、とても仲の良い双子のお姉ちゃんがいました。
家族仲良く川の字になって寝ていた時に、大きな地震に襲われます。
友人のお姉ちゃんの上に大きな和ダンスが倒れて下敷きになり、命を落としました。
阪神淡路大震災で命を落とした方のうち、86.6%の方が自宅で亡くなっています。
神戸市内の死者の死亡原因は、83.3%もの方が、建物の倒壊や家具の転倒を原因とする「窒息死」や「圧死」「頭部や内臓などの損傷」などでした。
大きな地震の時、「家具は必ず倒れるもの」と思ってください。
その上で、家具の配置を考えてください。
壁に固定するのは当然です。
それでも倒れた時、『寝ている自分の上に倒れないか』『出入口をふさがないか』を考えてください。
繰り返します。
阪神淡路大震災で命を落とした方の86.6%が自宅で亡くなっているのです。
災害時の避難先を確認する
「避難所」と「避難場所」は違うってご存知ですか?
簡単に説明すると、
- 避難場所:災害が落ち着くまで一時的に避難する場所
- 避難所:災害によって自宅での生活が困難な場合に一定期間避難生活をする場所
他にも、近隣の人が一時的に集合する場所である一時(いっとき)集合場所や、自宅や避難所での生活が困難で、介護などを必要とする方を一時的に受け入れる二次避難所などもあります。
避難方法は、各区市町村によって異なるので、必ず住居地区のホームページ等で確認しておきましょう。
ただ、災害は自宅にいる時に起きるとは限りません。
外出時でも避難先を調べられるよう、今すぐ防災アプリを入れておきましょう。
Yahooが提供する『避難場所マップ』が便利です。
災害時の家族との連絡方法を確認する
災害時の家族との連絡方法や集合場所を決めていますか?
東日本大震災の時、通信が集中して処理能力がオーバーする状態が発生したことで、
- NTTドコモ 90%
- KDDI 95%
- ソフトバンク 70%
の通信規制を実施しました。
家族の安否が確認できずパニックに陥らないためにも、普段から安否確認方法と集合場所を決めておきましょう。
- 災害用伝言ダイヤル171
- 災害用ブロードバンド伝言板Web171
- 携帯電話会社ごとの災害時用伝言板サービス
※毎月1日(1月は除く)は、災害時でなくてもテスト使用ができますよ☆
また、子どもがいるご家庭では、学校や幼稚園(保育園)ごとに対応が決まっているので、事前に確認しておいてください。
私は、小学生の娘にはAIのGPS『BoT』を持たせています。
シンプルにGPS機能がついているだけなので、携帯のように子どもから発信はできませんが、専用アプリでいつでも子どもの居場所を確認することができます。
子どもの手のひらより小さく、ポケットに入れておくことも可能です。
職場から自宅までの帰宅ルートを確認する
東日本大震災の時、私は帰宅困難者になりました。
当時は子どももおらず、職場にいたので、会社で一夜を明かしました。
ですが、小さなお子さんがいる先輩の中には、革靴で8時間かけて帰宅された方もいます。
途中で携帯の充電が切れてしまい、道がわからないので、線路に沿って歩き続けたと伺っています。
外出先で大きな災害にあった時、基本はその場で避難です。
とはいえ、私も今は愛する2人の娘がいるので、子どもと離れて自分だけ避難するなんてできません。
なので、職場にはスニーカーを1足置いています。
私のように、災害時にも帰宅せざるを得ない方のために、トイレや防災情報を提供してくれる『帰宅困難者支援施設』があります。
こちらのサイトで検索できるようなので、ブックマーク保存しておくと良いですね。
防災グッズを確認する
防災グッズには、4種類あります。
- 防災0次:持ち歩き用
- 防災1次:災害時に1日目を凌ぐために持ち出すもの
- 防災2次:避難所生活のために持ち出すもの(最低3日分)
- 備蓄品:被災後の生活を自宅で送る為に必要なもの
災害国である日本に住む以上は、これら全てに備えなければなりません。
災害が起きたとき、生きてさえいれば国が何とかしてくれると思いますか?
東日本大震災の時、県や市役所に物資が集まっても、各避難所に物資が届かない状況が発生しました。
震災から1週間後、ようやく沿岸部にたどり着き、ボランティアを被災者が呼び止め、
「津波によって全てが流された。食べるものが底をついたので、流されたものを拾って食べていた」
と話したそうです。
自分の命を、大切な人の命を、自分で守るために。
どうか防災グッズの準備をしてください。
>>避難時に必要なもののリストを、こちらからダウンロードできます
地域の方と交流する
あなたがどんな人で、どんな生活を、どこで送っているのか、知ってくれている方が近くにいますか?
仕事中に災害が起きたとき、あなたの大切な子どもを守ってくれる方はいますか?
災害が起きたとき、『自分の命は自分で守る』が大前提です。
ですが、災害時は何が起こるかわかりません。
災害によってケガをして身動きが取れなくなった時、避難が遅れて家に取り残された時、あなたがいない事に気づいてくれる方はいますか?
ネット社会が進み、人と人の関係が希薄になったと言われていますが、地域の方との交流は、防災の観点からも大切なことなんです。
毎日挨拶するだけでも構いません。
あなたが、今日も生きていることを誰かに伝えてください。
防災の日、あなたは何をする?
「9月1日は防災の日です」
そう聞いて、
- 防災対策をしなきゃな…と思うだけの人
- 防災対策をしなきゃ!と思って行動する人
の2種類の人がいます。あなたはどっちですか?
自然災害は、予告なくやってきます。
マグニチュード6.0以上の地震は、全世界の22.2%が日本で起きているんです。
そんな中で、自分や家族の大切な命を守れるのは、②の行動した人だけです。
今回私は、防災の日にすべき7つの事を紹介しました。
- 防災意識を高める
- 家の中の安全対策をする
- 災害時の避難先を確認する
- 災害時の家族との連絡方法を確認する
- 職場から自宅までの帰宅ルートを確認する
- 防災グッズを確認する
- 地域の方と交流する
どれか一つが欠けていても、あなたの命を災害から守る事はできません。
どれも今すぐにできる事です。
防災対策は、災害が起きてからでは遅いんです。
今すぐ、行動にうつしてください。